読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

読んだ本の感想をまとめています。
購入文庫派なので鮮度は重要視しません。
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ブログタイトル、過去のものに変更しました。

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#304 法月倫太郎『雪密室』

雪密室
著 者:法月綸太郎
出版社:講談社文庫
発行日:1992年03月15日





内容(BOOKデータベースより引用):
誇り高い美女からの招待で信州の山荘に出かけた法月警視だが、招待客が一堂に会したその夜、美女が殺される。建物の周囲は雪一色、そして彼女がいたはずの離れまで、犯人らしい人物の足跡もついていないのだ。この奇怪な密室殺人の謎に法月警視の息子綸太郎が挑戦する。出色本格推理。


所感:
『生首に聞いてみろ』でいやになって
『頼子のために』で見直した
法月綸太郎が著す法月綸太郎(主人公の名前)シリーズ。

複数の出版社から刊行されているので第何弾なのかはちょっと不明。
気になったタイトルから少しずつ読み進めていこうと考えている。
著者はどうやら遅筆のほうらしいので、
コンプリートもそれほど難しくはないという算段もある。


今回はシリーズの主役・綸太郎ではなく、
その父・法月警部がメインのおはなし。

テーマは…「コンプレックス」だろうか。
法月父子の秘密のようなものを垣間見てしまった。

信州にある月蝕荘。
そこに招待されたのは法月警部を含む男女数名。
しかしその夜、月蝕荘のオーナーの前妻が殺された。
現場は密室。
しかしこれは殺人だと確信する警部。
その理由は?!

その理由部分に、「陰」が見え隠れする。
そしてそれが「コンプレックス」に繋がって行く。

この「コンプレックス」がこの物語の核でもあるのだけれど。
(だから詳しくは書けない)

トリックについては…
わたしは物理トリックにはそれほど興味を持たない方なので、
トリック自体は「なんだかなぁ」という程度。

ただ、電話越しの法月父子の会話が妙に可愛らしく、
愛しくなってしまった。
本書を読んでからだと、他の法月綸太郎シリーズが
あたたかい気持ちで読み進められそうな気がする。

そしてシリーズ全体に漂う独特の暗い雰囲気の理由も、
なんとなくわかる気がした一冊だった。






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2014年12月09日| コメント:0トラックバック:0Edit

#303 鯨統一郎『ミステリアス学園』

ミステリアス学園
著者:鯨統一郎
出版社:光文社文庫
初 版:2006年04月20日



内容(裏表紙から引用):
ミステリアス学園ミステリ研究会、略して「ミスミス研」。ミステリは松本清張の『砂の器』しか読んだことがない、新入部員・湾田乱人が巻き込まれる怪事件の数々。なぜか人が死んでいく。「密室」「アリバイ」「嵐の山荘」…。仲間からのミステリ講義で知識を得て、湾田が辿り着く前代未聞の結末とは!?この一冊で本格ミステリがよくわかる連作短編集!


所 感:
ミステリはよく読むけれど
ミステリについて詳しく知らないひとというのは、
案外多いのではないだろうか。

もちろんわたしもその一人。

ミステリは好きだ! 
好んで読む! 
恋愛小説よりもミステリ!! 

だけど…ミステリについての知識はほんっとうに浅い。
「本格」というジャンルを聞いても
なんとなーくしかイメージできないし、
「新本格」との違いなんてまずわからない。


本作の主人公湾田乱人(わんだーらんど!!…ではない)は
ミステリアス学園の新入生。
数学を小説で表せないかと考えたことがきっかけで、
ミステリ研究会に入部する。

彼がこれまでに読んだミステリは『砂の器』ただ一冊。
ミステリ好きの同級生薔薇小路亜矢花をはじめ、
ミス研の先輩たちに連れられ、
ミステリの奥を探るべく日々精進を始める。

が!
一話ごとに減っていく登場人物たち…
本格ミステリの定義から入って、
トリックに密室、アリバイにダイイング・メッセージと
ミステリに必須の謎を解いた湾田が辿り着いた意外な犯人の正体とは?!


と、まぁ、裏表紙にもあるように
ミステリ入門書だと思ってもらえばよいかと…・
と言いたいところだが、
この作品は恐らく初心者には不向きだろう。

本書を読めばミステリについての蘊蓄は多少知ることができる。
だけど、ミステリを楽しむにはちょっと癖のある作品だ。

それは何故かというとすべては
ラストで湾田が辿り着く「意外な新犯人」の正体にある。
本書に用意されている犯人は奇抜というか
「それはないでしょ」と突っ込みたくなるような人物なのだ。

しかし同時に、ミステリを楽しく読んできたひとの中には
「あ、なるほどね」と「これは面白い!」という
感想を抱くひとも少なくはないだろうと思える人物でもある。
(これだけで誰だかわかったアナタ! 天才です!)

加えて有名なミステリの作品があれよあれよと登場するので、
ミステリ好きにはたまらない作品であるともいえる。

が!
わたしはもっとリアリティのある結末が好きなので、
「好き!!」と強く思える作品ではなかった。

「無茶苦茶」というわけではないのだけれど、
「全知全能の神の登場」のようなラストが故、
どうも好みじゃないのだ。


さて最後に、冒頭の注意書きを引用したいと思う。

*冒頭の一行で、内外名作ミステリすべての真相を明かしていますので、未読のミステリを残しているかたは二行目からお読みください。



そしてその問題の「冒頭の一行」を、勇気を振り絞ってここで引用する。


被害者を殺したのは犯人である。 




『ミステリアス学園』収録作品
・「本格ミステリの定義」
・「トリック」
・「嵐の山荘」
・「密室講義」
・「アリバイ講義」
・「ダイイング・メッセージ講義」
・「意外な犯人」




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2014年12月08日| コメント:0トラックバック:0Edit

#302 穂村弘『求愛瞳孔反射』

求愛瞳孔反射
著 者:穂村弘
出版社:河出文庫
初 版:2007年04月10日




内容(裏表紙より引用):
獣もヒトも求愛するときの瞳は、特別な光を放つ。見えますか、僕の瞳。ふたりで海に行っても、もんじゃ焼きを食べても、眠っても、深く深く共鳴することができる、心のシンクロ率の高い僕たち。だから、いっしょにレートーコに入ろう。歌人にしてエッセイの名手、穂村弘が贈る、甘美で危険な純愛凍結詩集。


内容(裏表紙より引用):
『本当はちがうんだ日記』
キョーレツなまでもだめだめさを披露してくれたほむりん。
今度は本業(といっても本当の本業は短歌)のほうを味わってみようと思い、
詩集に手を伸ばしてみた。

読み終えた後に「文庫版あとがき」を読んでびっくり。

「もともとこの詩集に収められた作品は前世紀末に失恋したときに書いたもので、ひとりの女性のイメージが全体を覆っているのです。」だそう。

しかも「ひとつ書いてはメーリングリストに流す、という傍迷惑な行動を繰り返して自分の心を癒していたのでした。」という。

そしてそのときにメーリングリストに流された詩の中から
選ばれた約30編で本作は構成されている。

そのことを知って改めて詩集を最初から読んでみる。
するとこの詩集がまるでいとつの短編のように感じられる。
不思議だ。

しかし各短編を細切れに見ていくとやはりどことなく可笑しい。


シラタキ
きんさん亡きあとのぎんさんに思い切って不凍液を注入したら見違えるように雪道にも強くなって本当にこれが銀貨三十枚でイエスを打ったジャンボ尾崎と同じ広島産の生牡蠣かといぶかしみながらレースクイーンにぎゅっとレモンを絞ると案の定サザエさん一家は全員タマがリモコンで操縦していたことが判明して一同ほっと胸をなでおろしたまさにそのときなんだかあたし胸が小さくなったみたいと貴花田が泣き出したのであわててだいじょぶだいじょぶ桐の箪笥は火事にも強いからなかの綾波レイはきっと無事だと太鼓判を押そうとするとでもここんとこ女の子と遊びまわってぜんぜん歌会にこないのはヒガシさん的にはいまいちと冷たい口調で言われたので思わずこちらもかっとなって口の中でママに首を吊られたパパの気持ちがプッチンプリンにわかるものかよかまわねえからどんどん金魚をすくっちまえと陛下のお耳に囁けばまことにお気の毒ですが当駅の伝言版は内容にかかわらず二十四時間経過後は消去される規則なっておりますと囁き返されてではあの愛も消えてなくなったのかと目の前が真っ暗になってがっくりとその場にしゃがみこんだはずみにジーパンの腰の部分がぱくっと口を開けたところめがけていま堕ちてゆく熱いシタラキ









手をとめてには一見でぞくりとなった。


手をとめて
コンタクトレンズを黒目に乗っける手をとめて
冷蔵庫の卵置き場に卵を列べる手をとめて
目覚し時計のベルを止める手をとめて
桜文鳥に熱湯をかける手をとめて
棺に札束を入れる手をとめて
写真を燃やす手をとめて
詩を書く手をとめて
孫の手をとめて
手をとめて


ぼくはあなたに手を振った


バイバイ








なんたる視覚的訴え。
一度見ただけで心がざわざわしてしまう。

世紀末の第失恋(?)を乗り越えて、
現在のほむりんは妻帯者。
そんな彼の日常がちょっとだけ漫画で
巻末に収められているお得な(?)一冊。





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2014年12月07日| コメント:0トラックバック:0Edit


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