#004 殊能将之 『鏡の中は日曜日』|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#004 殊能将之 『鏡の中は日曜日』

鏡の中は日曜日
著 者:殊能将之
発行元:講談社文庫
発行日:2005年06月15日

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容(BOOKデータベースより引用):

梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。マラルメを研究する館の主・瑞門龍司郎が主催する「火曜会」の夜、奇妙な殺人事件が発生する。事件は、名探偵の活躍により解決するが、年を経た後、再調査が現代の名探偵・石動戯作に持ち込まれる。時間を超え交錯する謎。まさに完璧な本格ミステリ。続編「樒/榁」を同時収録。


所感:
『ハサミ男』で有名な殊能さん。
昨年、鬼籍に入られましたね。。。


殊能作品を読むのは『ハサミ男』に次いで本書が二作目。

本作は三章構成で、いわゆる叙述もの。
第一章は認知症と思しき老人による語り。

第二章は2001年の「現代」と1987年の「過去」を織り交ぜて。

第三章は探偵石動視点で。

一見、関連性のない各章が最後にバシっとハマる。
しかもある種の驚きをもってして。


これは読めなかったな。


なんとも感想の書きづらい作品だ。
どう書いてもネタばれになりそうなんだもの。

 ひとつ重要なことを書いておくと、
本作は綾辻行人の館シリーズのパロディである。
参考文献の欄には館シリーズがずらっと並ぶ。

パロディは様々なひとが様々分野で挑戦している一つの試みだ。
どのジャンルにおいてもパロディを成功させるのに必要なエッセンスがある。
それはだ。

「パロっちゃうくらい好きなんだ―!!!」
という気持ちがなければパロディはやってはいけない。
でないと目も当てられない駄作になってしまう。

その点、本書は愛も感じられるし巧くもまとめられている。
お上手だ。

加えて、ラストのラストに探偵役に自ら
本格ミステリにおけるフェア或いはアンフェアを論じさせるところも素敵すぎる。
思わず笑ってしまったよ。

 同時収録の短編『樒』と『榁』は 2篇セットで読むのが楽しい作品。
石動も登場して、女の現実志向が描かれていてとても興味深い作品だ。


殊能さん…。
もっと読みたかったな。
ご冥福をお祈りするばかりです。



 『鏡の中は日曜日』収録作品
・鏡の中は日曜日
・樒
・榁




2014年04月12日| コメント:0トラックバック:1Edit
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トラックバック一覧

  1. 1. 鏡の中は日曜日 殊能将之

    • [読書にゃああと]
    • 2014年07月31日 21:49
    • 内容(BOOKデータベースより引用): 梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。マラルメを研究する館の主・瑞門龍司郎が主催する「火曜会」の夜、奇妙な殺人事件が発生する。事件は、 ...

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