アクロイド殺し
著 者:アガサ・クリスティ
発行元:ハヤカワ文庫
発行日:2003年12月15日
内容(Bookデータベースより引用): 深夜の電話に駆けつけたシェパード医師が見たのは、村の名士アクロイド氏の変わり果てた姿。容疑者である氏の甥が行方をくらませ、事件は早くも迷宮入りの様相を呈し始めた。だが、村に越してきた変人が名探偵ポアロと判明し、局面は新たな展開を…驚愕の真相でミステリ界に大きな波紋を投じた名作が新訳で登場。
所感: ポワロシリーズの中でも名高い本作。
気になってから読み始めるまで何年もかかっているのだけれど、
その間、情報をシャットアウトするのに随分苦労した。
で、目を閉じ耳を塞いだ結果。
見事にやられましたっ!!!!
なるほどねぇ…。
ヘイスティングスがアルゼンチンに旅立ち、
キングス・アボット村で隠居生活を始めたポワロ。
しかし村の名士アクロイドが殺害され、
第一発見者であるシェパード医師を記録係に、
ポワロは事件を調べ始める…。
ホームズに記録が出来ないように、
ポワロに記録は不可能だ。
ヘイスティングスなき後(死んではいないので注意)、
誰かポワロの事件を記録するのかと思えば…
どこにでもいるものなのだ、記録係というのは。
しかし誰にもできる使命ではない。
村の名士の殺害。
容疑濃厚なその甥。
そこから見えてくる複雑な事情…。
しかしそんなものよりも何よりも、
トリックが素晴らしい。
好きだな、このトリック。
発表当時に話題になり、賛否両論だったのも肯ける。
多くは語るまい。
できるだけ前情報をシャットダウンして、
読んでみるのがいいだろう。