Xの悲劇
著 者:エラリー・クイーン
出版社:角川文庫
発行日:2009年01月25日
内容(BOOKデータベースより引用):
満員電車の中で発生した殺人事件。被害者のポケットからは、ニコチンの塗られた針が無数に刺さったコルク球が発見された。群衆ひしめく巨大なニューヨークで続く第2、第3の大胆な殺人にも、目撃者はいない。この難事件に、聴力を失った元シェイクスピア俳優ドルリー・レーンが挑み、論理的で緻密な謎解きを繰り広げる。20年ぶりの決定版新訳でよみがえる、本格ミステリの不朽の名作。
所感:
不朽の名作と呼ばれる作品のひとつ。
でもわたしにとっては初クイン。
翻訳ものは苦手なので新訳(2009年刊)を選んだのだけれど、
それでもやはり読み辛いったらありゃしない(笑)。
でもそれはおそらく文章云々翻訳云々のせいではなく、
ドルリー・レーンという主役を張る探偵のせいだろう。
ニューヨークという大都市の満員電車の中で発生した
大胆な殺人事件。
その捜査のために警察が協力を仰ぐのが、
聴覚を失った元俳優のドルリー・レーンなる人物だ。
そもそもなぜ警察が彼に協力を要請するのか、
そのへんの経緯に納得できない。
しかしそんな根本的なことを突っ込んでいては
話が進まないので華麗にスルーを決め込む。
が。
このレーンが回りくどい。
回りくどいしもったいぶってるし
何が言いたいのかよくわからないし
論点をずらすのが好きだし…
と、ひとことで言うと、面倒くさい。
『Xの悲劇』というタイトルは秀逸だとは思う。
だけど、その「X」の意味も気に入らない。
なんだかなぁ。全体的に好みじゃない。
と、けちょんけちょんに言ってるのだけれど、
それでもY、Zと読もうとしている自分がいるから不思議。