#100 谷崎潤一郎 『谷崎潤一郎犯罪小説集 』|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#100 谷崎潤一郎 『谷崎潤一郎犯罪小説集 』

谷崎潤一郎犯罪小説集
著 者:谷崎潤一郎
出版社:集英社文庫
発行日:2007年12月20日




内容(Bookデータベースより引用):
仏陀の死せる夜、デイアナの死する時、ネプチューンの北に一片の鱗あり…。偶然手にした不思議な暗号文を解読した園村。殺人事件が必ず起こると、彼は友人・高橋に断言する。そして、その現場に立ち会おうと誘うのだが…。懐かしき大正の東京を舞台に、禍々しき精神の歪みを描き出した「白昼鬼語」など、日本における犯罪小説の原点となる、知る人ぞ知る秀作4編を収録。


所感:
巷で人気の林先生が言っていた。
作家はモテル作家とモテナイ作家に二分できると。

このカテゴライズでいくと
谷崎は間違いなく前者だろう。

『細雪』や『痴人の愛』で有名な谷崎。
「耽美主義」と称せば聞こえはいいが、
現代のモラルからすると…
しっちゃかめっちゃかな世界。

いや。
現代のモラルや戸籍制度というのは
完成してから日が浅いので、
人類の歴史からいうと、
耽美主義といわれるもののほうが
健全なのかもしれない。

どちらが進歩的で現代的などうかなんて、
見る者の立場によって異なるもの。

幸せの国、ブータンは
素晴らしい国なのだろうけれど、
「子どもはみんなのもの」というすてきな考え方の裏にある実情は、
現代日本人には理解できないだろう。

と。
閑話休題。

耽美派で有名な谷崎が綴った犯罪小説。
それはそれはもう…痴情のもつれがどろっどろで…。
というほどでもなく、
なかなかどうしてミステリに仕上がっている。

トリックも現代のそれと通じるところが多く、
先読みできてもおかしくないはずなのだけれど、
谷崎が描く世界の雰囲気に飲まれてか、
見抜くことができなかった。

ミステリとは、
トリック以外にも
読者を飲み込む世界観によっても成り立つものなのかもしれない。




『谷崎潤一郎犯罪小説集』収録作品
・柳湯の事件
・途上
・私
・白昼鬼語



ちなみに。
次に読みたいのはコレ。
これのほうが、谷崎らしい気がする。


2014年05月17日| コメント:0トラックバック:0Edit
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