#135 西澤保彦 『新装版 瞬間移動死体』|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#135 西澤保彦 『新装版 瞬間移動死体』

新装版 瞬間移動死体
著 者:西澤保彦
出版社:講談社文庫
発行日:2012年09月14日




内容(Bookデータベースより引用):
妻の殺害を企むヒモも同然の婿養子。妻はロスの別荘、夫は東京の自宅。夫がある能力を使えば、完璧なアリバイが成立するはずだった。しかし、計画を実行しようとしたその時、事態は予想外の展開に。やがて別荘で見知らぬ男の死体が発見される。その驚愕の真相とは?緻密な論理が織り成す本格長編パズラー。


所感:
物語の主人公は、妻の殺害を目論む婿養子の小池
しかし彼には他の犯罪者が喉から手が出るほど欲しがる
特別な能力があった。
そう、彼が持つ能力とは…テレポーテーション(瞬間移動)

その特殊能力をつかって完全犯罪を企てた小池だったが、
妻の殺害を果たせぬまま、事態は予想外の方向に進んでいく…。

ここまで聞いて、
「ミステリで瞬間移動使ったらダメでしょ」
と仰るアナタ!

その通りです。

そんなのダメです。
インチキです。
認めません絶対に。

しかし著者は主人公にその能力を与えてしまった…。

しかししかし。
著者のすごいところは、瞬間移動能力を使わせても尚、
その設定に逃げていない。
読者に対してアンフェアなモチーフを使いながらも
フェアを保ち続けているのだ(ややこしい)。

作中、小池は何度も瞬間移動をする。
しかしそれでも、読者に対してフェアであり続ける。
その特殊な設定なのにフェアなところが、すごいのである!
(書いてて意味がわらなくなってきた 苦笑)


設定が設定なので、
下手に言及できないのが辛いところだけれど
(ネタばれにつながりそうなんだもの)
とにかく面白かった!
大満足です。

ちなみにわたしは基本的にSF設定は苦手。
しかし西澤作品の特殊設定は平気です。

2014年06月06日| コメント:2トラックバック:0Edit
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 コメント一覧 (2)

    • 1. miroku
    • 2014年06月06日 22:22
    • これも読むしかあるまい。
      と。
      西澤さん、ハマればでかいですからね。
      常にチャレンジャーで、無謀だったりするのだけれど、無謀に挑む者には魅力がありますね。
      まあ、中には挑む事自体が無謀という作家もおるし、挑んでるわりには安易に着地するという鯨作家もおるし……。
      挑んで結局未完という獏作家もおる。
      いろいろおるですね。
      わははは。
      世界は広い。
      広いですぞ! (^◇^)
    • 2.
    • 2014年06月09日 10:15
    • 獏さんは罪作りですよね(笑)。
      読者の期待と執念をどうしてくれるのかしらん( *´艸`)

      西澤さんのこれ系は本当に大好物です♪
      『殺意の集う夜』もこれ系ですよ♪
      と軽く宣伝。

      そ。
      世界は広いですからね♪

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