#173 ビル・S・バリンジャー 『歯と爪』(訳:大久保康雄)|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#173 ビル・S・バリンジャー 『歯と爪』(訳:大久保康雄)

歯と爪
著 者:ビル・S・バリンジャー
出版社:創元推理文庫
発行日:1977年07月15日



内容(BOOKデータベースより引用):
彼の名はリュウ。生前、彼は奇術師だった。フーディニやサーストンすら試みなかったような一大奇術をやってのけた。まず第一に、ある殺人犯人に対して復讐をなしとげた。第二に自分も殺人を犯した。そして第三に彼は、その謀略工作のなかで自分も殺されたのである――奇才バリンジャーが仕掛ける驚くべき前代未聞の大トリック。



所感: 
mokkoさんからいただいた本。

ハジメマシテの作家さん。
1955年に上梓されたアメリカの作品で、
「サスペンス小説」というジャンルでは有名な作家らしい。

本書は異なる二つの時系列で構成されていて、
ひとつはレディックという運転手に対する殺人についての公判(現在)。
そしてもうひとつは主人公である魔術師リュウの回想である。

この異なる時系列が交互に登場し、
読者をけむに巻きながら事件の「真相」へと誘ってゆく。

現代では、この手法はよく見かけるけれど、
1955年当時では珍しかったのではないだろうか、な。
個人的にはこういう構成はあまり好みではないのだけれど
(状況把握が難しいから疲れちゃう=あんまり賢くないってことです、はい…)
リュウの回想部分には興奮した。
なぜならば、リュウは「成し遂げる」からである。

本書で描かれるのはリュウの復讐劇だ。
リュウはこの復讐を、成し遂げる。
それも、完璧なまでに。
しかも彼は、その復讐劇の中で自分も殺される。

ほんと、よくぞやり遂げた!!
この点においては大満足な一冊だ。

しかししかし…事件の真相が袋とじになっているのにはいささか疑問が
。第一に袋とじにするほど衝撃的な内容ではないし、
この袋とじ部分がそれ以前に比べて荒い、
というか失速している感が否めない。

でもそれも…1955年当時を考えれば、
すごい衝撃だったのだろうな、と想像する。


>mokkoさん!
自分では選ばない一冊でした。
ありがと~~~!!!!



今、入手するならこっち。

2014年06月28日| コメント:0トラックバック:0Edit
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