#253 森博嗣『冷たい密室と博士たち』|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#253 森博嗣『冷たい密室と博士たち』

冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM
著者:森博嗣
出版社:講談社文庫
初 版:1999年03月15日




内容(裏表紙より引用)
同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女二名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが…。究極の森ミステリィ第2弾。


所感:
めちゃくちゃ衝撃を受けた『すべてがFになる』に続く
犀川先生と女子大生・萌絵のS&Mシリーズ第2弾。
といっても森氏が書いた順番でいうと本作が処女作ということになる。

数年ぶりの再読なのだけれど、なかなか楽しめた。
というのも、
すっかりころっと内容が記憶からこぼれおちていたのだー!!

なーんて、いつものことなので今更驚かないけれど。

このあいだ再読した『すべてがFになる』は
内容を割と覚えていたのに本作はまるでだめ。
事件犯人もトリックも全てころっと忘れてしまっていた。

ここから導き出される解はひとつ。
それだけ『すべてがFになる』が(わたしにとって)衝撃的だったということ、だろう。

だってわたしの場合、内容の忘却=デフォルトだもの。
って決して誉められたことではないけれど、
再読でも楽しめるという利点がある。
(転んでもただでは起きないし、ただでは転びませんきっと、わたし)

事件導入部のあらすじは裏表紙にあるとおりなので割愛するが、
このシリーズで楽しむべきは主人公の一人、
犀川先生が独特の感性(?)の元に繰り出す
犀川語録とそれに追随し、時は翻弄される萌絵のやりとり。

例えば…


「ねえ、先生。もう少し、ここにいて下さらないかしら?」
と犀川に想いを寄せる萌絵の言葉に対して犀川が放った一言

「上品な言い方だね。どうして? ぬり絵でもしたいの?」

何が何だか。萌絵の頭の中も真っ白になる。全く意味がわからないのだ。

そこで犀川のフォロー
「ごめんごめん、ジョークだよ」
問い返す萌絵
「ジョーク?」

「意味はない。意味がないのが高級なんだ」
と犀川。


もう、読んでるだけでくすりとなってしまう。
意味のない高級ジョークを披露する犀川。
その意味なしジョークにまんまと引っ掛かった萌絵。

ユーモアなのか馬鹿なのかそれともつまらない男なのか、
そのどれもの境界線にいそうな犀川。
うーん、萌絵じゃなくてもファンになっちゃいそう。

と、愉しみどころがあるのだけれど、
事件の内容は『すべてがFになるに比べる』と平凡。
動機も納得がいくし、
トリックもわかるし理解できないところはない。

何も突っ込みどころはないのだけれど、
そこがちょっとものたりなく感じてしまうところでもある。

本作がよろしくない、というわけではない。
きっと『すべてがFになるに比べる』のような非凡性、
普通のひとには理解しがたい
「天才の感性」といったものを期待してしまっているから
物足りなさを感じてしまうのだろう。

うーん。
再読がちょっと苦しくなってきた。

でも大好きな四季シリーズを再読するためにも少しずつ、
S&Mそしてその後のVシリーズを制覇していくつもり。
再読なんだけど、ね。


2014年10月09日| コメント:0トラックバック:0Edit
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