#268 高田崇史『QEDventus鎌倉の闇』|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#268 高田崇史『QEDventus鎌倉の闇』

QED ventus 鎌倉の闇
高田崇史
出版社:講談社文庫
初 版:2007年09月14日





内容(裏表紙より引用):
「神は三種類に分類される。まず第一が、大自然。次は祖霊。最後は、時の朝廷に対して戦い、恨みを呑んで亡くなっていった人々」。銭洗弁天、鶴岡八幡宮、御霊神社…鎌倉をそぞろ歩く奈々、沙織の棚旗姉妹に、桑原崇が説く、源三代にまつわる謎の答えが、そのとき密室で起こった社長失踪事件をも解き明かす。


所感:
「この世の中で、寺社巡りと墓参りほど我々に清々しいきぶんをもたらしてくれるものは、他にないね」
(『QED六歌仙の暗号』より)と宣(のたま)う奇人薬剤師タタルこと桑原崇が歴史または伝説上の謎の解明に挑むQED(=証明終わり)シリーズの第8弾。

着々と読破しておりますQEDシリーズ。
ついに第8弾まで辿り着いた。

ストーリーの進行役である奈々の妹・沙織のために
鎌倉散策をすることになった奈々、沙織、タタルの三人。

奈々と沙織にとって鎌倉は地元なので
今更目新しいことなどないと思っていたら…
出るわ出るわ初めて耳にすることばかりのオンパレード。
そしてその発信元はもちろんタタル。

本作でタタルが解き明かすのは
鎌倉幕府を開いた源頼朝以下三代…
特に、頼朝の真の姿。

本作はあくまでもフィクションなので
作中でタタルが解き明かした「真相」を
そのまま鵜呑みにすることはできないけれど、
教科書で習った歴史上の人物に対する
固定概念が崩れる瞬間がたまらない。

まさか頼朝が○○だったなんて…!!
と、もしも目の前でタタル講義を聴く機会があったら、
わたしなら口を開いたまま閉じるのを忘れるくらい
驚いてしまうだろう。

しかし奈々は言う
歴史を残すことができたのは、勝者だけだ。と。
わたしたちが学ぶ歴史とは、
タタルの言う「勝者の歴史書」に拠るものでしかない。
とすれば、この学校で教える歴史そのものの信憑性だって疑わしい。

だからこそタタルの講義は興味深い。
タタルが説く歴史の真実の「不存在」など誰も証明できないのだ。
「タタル説」はなかったかもしれない。
しかし同時に、あったかもしれない。

歴史における「何か」の「存在」も「不存在」も
現代において証明することはほぼ不可能なのだから。

そうそう、本書でも一応「現実の事件」が起こるのだけれど…
これが、これまでになくタタルたちとは無関係。
ただ、「現実の事件」だけを見れば、
これまでに比べて納得できるものではある。
うーんこれはプラス材料なのかマイナスなのか…
判断に苦しむところ。

さて最後に、タイトルにある「ventus」とはラテン語で「風」。
「QED風」ということなのだろうか。

これまでの作品に比べて散策が多く、
本書を読みながら、まるで奈々たちと一緒に
鶴岡八幡宮や江ノ電、江ノ島を散策しているかのような気分になる。

今後またいつか鎌倉を訪れることがあったら、
その前に本書を熟読してからにしようと思う。


ここでちょこっと懺悔:
昔、会社からの命で外国からの商談相手を京都観光に連れて行った際、
狛犬の説明で偉い目にあったことを学習して、
お稲荷さんを「狐」ではなく「猫」と説明したのはわたしです、ごめんなさい。
だって犬→狐への思考回路を論理的または知識的に
説明することはできそうになかったのだもの。
観光ガイドってすごいなぁ。。。


2014年11月02日| コメント:0トラックバック:0Edit
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