#271 高田崇史『QED神器封殺』|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#271 高田崇史『QED神器封殺』

QED 神器封殺
著 者:高田崇史
出版社:講談社文庫
初 版:2009年05月15日




内容(裏表紙より引用):
毒草師を名乗る男・御名形史紋と熊野で出会った薬剤師・桑原崇。病院のオーナーが何者かに日本刀で斬殺されるという事件に端を発し、謎は古代日本へと広がる。崇と史紋が突き当たった重大な謎を解く鍵は、三種の神器と、古の神々を祀るべく日本全国に散らばる神社にあった。美しい解。これぞQEDの真骨頂。


所感:
「この世の中で、寺社巡りと墓参りほど我々に清々しいきぶんをもたらしてくれるものは、他にないね」
(『QED六歌仙の暗号』より)と宣(のたま)う奇人薬剤師タタルこと桑原崇が歴史または伝説上の謎の解明に挑むQED(=証明終わり)シリーズの第11弾。

本書の舞台は和歌山。
時系列でいうとシリーズ前作『QED ventus 熊野の残照』での
熊野への学薬旅行の直後、だ。

『QED ventus 熊野の残照』で奈々に代わり
ストーリーの進行役となった神山禮子も引き続き登場する。

今回のテーマは三種の神器――剣、鏡、勾玉――の謎だ。
タタルによると三種の神器とは『天皇家が所持している三種の宝物』である。
文字通りにそのまま解釈すればよいのだけれどこれがなかなか難しい。
どう難しいかはネタばれにもつながるのでここでは書かないでおく。

薬学旅行の帰りの電車(紀勢線)の中で合流した
タタル、奈々、沙織、小松崎、そして禮子はその夜、白浜に一泊。
そして翌日、タタルと奈々は神社巡りのため、
沙織と小松崎は殺人事件の取材のため、
和歌山(市)に向かう。

一方、禮子は父親の墓参りのため、
自身の生まれ故郷である那智へ引き返す。
そして那智で同郷の御名形史紋と偶然再会し、
二人で一緒二に和歌山(市)に向かう…
と、ここから三種の神器の謎と殺人事件の謎をタタルが暴いていく。

今回の舞台は和歌山。
県民のわたしにとってはとても親しみやすかった。
何気なくやり過ごしていたあの神社にはそんな由来があったのか…
などと感慨深いものがあると同時
、いやいやそんな場所でタクシー拾うなんて奇跡ですから!と、
思わず突っ込みたくなるようなこともあったりと、
これまでのQEDシリーズの中で
一番堪能した作品だったかもしれない。

歴史ネタは強引だなぁ…と思わなくもないけれど、
そうであったかもしれないかも…(敢えての「かも」の二乗)
とも思わずにいられない理論展開と検証作業が興味深い。
しかし今回はあまりにも壮大過ぎてとてもじゃないが、
まとめられない。

また毒草師シリーズの主役・御名形の登場も興味深い。
この御名形、もしかしたらタタル以上に曲者かもしれない。
御名形史紋…気になる存在だ。
ちなみにこちらでミナカタというと南方が主流である。

そして気になると言えば奈々とタタルの恋路。
奈々の恋を応援する沙織がタタルに結婚観を尋ねるくだりがある。
「ねえねえ、タタルさんも、もしも結婚したら浮気なんかするタイプ?」

タタルの答は「するわけがない」

そして彼は続ける。
「結婚するということは、全く他人である女性と一緒に暮らすということだろう。そんな相手は、その人だけで手一杯だ
いかにもタタルらしい。
思わず苦笑してしまう。

そんなタタルにそれでも沙織はしつこく食い下がる。
「結婚した後で、お金も時間もたくさんもてるようになったらどうしますか?」

「二人で神社巡りに行く」

「その後、もっと時間とお金ができたら?」


「もっと遠くまで神社巡りに行く」

タタルのキャラを知っているひとにしか共感できないだろうけれど、
このやりとりが最高に面白い。
登場当初は
「もうちょっと控えめな登場にしてもらえないかなぁ」と思っていた沙織だったけれど、
巻が進むにつれ、なかなかいい働きをしてくれる。
それでもこのままじゃタタルと奈々がくっつくまでには
まだまだ時間がかかるだろうけれど。


2014年11月05日| コメント:0トラックバック:0Edit
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