#273 高田崇史『QED河童伝説』|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#273 高田崇史『QED河童伝説』

QED 河童伝説
著 者:高田崇史
出版社:講談社ノベルズ
初 版:2007年02月06日





内容(裏表紙より引用):
河童が住むといわれる川で、手首を切り落とされた遺体が発見される。さらに片腕を切り落とされた別の遺体が川に浮かび、連続殺人事件の様相を呈してくる。同じ頃、相馬野馬追祭に来ていた棚旗奈々一行は、一人河童の里、遠野まで足を伸ばしていた桑原崇と合流。事件の真相が明らかになると同時に、河童に隠された悲しい事実も解き明かされていく…。


所感:
「この世の中で、寺社巡りと墓参りほど我々に清々しいきぶんをもたらしてくれるものは、他にないね」
(『QED六歌仙の暗号』より)と宣(のたま)う奇人薬剤師タタルこと桑原崇が歴史または伝説上の謎の解明に挑むQED(=証明終わり)シリーズの第13弾。

今回タタルが挑むのは河童の謎。
「河童」と聞いて一般的にイメージするのは…
胡瓜が好きで、頭にお皿を載せていて、緑色。
人や馬を川に引きずり込む。
甲羅を背負っている…
といったものだろう。

そしてわたしたちは信じている。
河童=伝説上の生き物だと。

しかしタタルは言う。
「河童」なるものは実在したと。

上記で挙げたような河童に関する一般的なイメージは
「これらは全て趣旨が一貫しているんだ。全部同じことをいっている」と言い、
更には
「よくもまあこんなに趣旨を外さずに語り伝えられてきたもんだ」
と感心さえしてみせる。

河童とは何者か。
それがこの巻のテーマだ。

河童と馬と稲荷は、これほどまでに縁が深い。
これは、河童伝説の謎に取組始めてすぐの頃の奈々のことばだ。
なぜこの三者に強いつながりがあるのか。
その謎ももちろんタタルが教えてくれる。

と言ってもそこはフィクションの世界。
鵜呑みにするのは危険すぎる。
今回の理論展開はちょっと強引かもしれない。

それでも。
昔の人が伝説に「騙り」を載せて語り継いできたことだけは
事実であるように思う。

堂々と語ることができなかった事実、
歴史書を後世に残した勝者が隠匿したい出来事は、
「騙り」以外では語り継ぐことはできなかった。

竹取物語しかり桃太郎伝説しかり。
そこにはわたしたちが見ている以上の「なにか」が含まれている。
その「なにか」を想像するのが楽しい。

たとえそこから垣間見られる「騙り」の真実が
とてつもなく哀しいものであったとしても。
「勝者の歴史書」に載せられない史実が
明るくやさしい出来事であるはずはないのだから。





2014年11月07日| コメント:0トラックバック:0Edit
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