#286 島田荘司『UFO大通り』|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#286 島田荘司『UFO大通り』

UFO大通り
著 者:島田荘司
出版社:講談社文庫
発行日:2010年10月15日



内容(BOOKデータベースより引用):
鎌倉の自宅で、異様な姿で死んでいる男が発見された。白いシーツを体にぐるぐる巻き、ヘルメットとゴム手袋という重装備。同じ頃、御手洗潔は、この男の近所に住むラク婆さんの家の前を、UFOが行き交うことを聞き及ぶ。果たして御手洗の推理はいかに!?「遠隔推理」が冴える、中編「傘を折る女」も収録。


所感:
『占星術殺人事件』を読んだとき、
「シマソウはもういいやっ!!」って思ったはずだった。


が、
「『異邦の騎士』を読んでみて!」と懇願され、
読んだら、見直した。

そして間隔をあけながら、
御手洗シリーズを少しずつ読み進めている自分に気づく。


今更だけど…
御手洗シリーズ、面白いです!!


といっても割と最近の作品のほうが好みのようなので、
作品の雰囲気も変わってきているのかもしれない。
また、時を重ねることで著者の技術が向上していることも一因だろう。


本書に収められているのは中編が二篇。
どちらも御手洗潔の活躍を面白可笑しく楽しんだ。


表題作の『UFO大通り』は…
白いシーツに身体をくるんでヘルメットとゴム手袋をした変死体が発見されたお話。
事件があった近所のおばあさんが、事件が起こったと思われる日の早朝、
UFOらしき物体を見たという。
UFOの仕業か?!
御手洗の推理が冴える!


同時収録の『傘を折る女』は…
ラジオで披露されたリスナーの不思議な体験。
その夜ラジオから流れてきたのは、傘をタクシーに轢かせた美女のお話。
それを聞いた御手洗は、その不可解な行動の裏に隠された事件の真相に気づく!


この二篇の短編は、実は根本的なところで繋がっている。
登場人物がかぶっている、とか
犯人が同じ、というわけではなく、
根本だけれども微妙な感じでリンクされるのだ。

その微妙さが絶妙で、
思わずにやけてしまった。


御手洗シリーズ、もっと読もう!




『UFO大通り』収録作品
・UFO大通り
・傘を折る女

2014年11月21日| コメント:0トラックバック:0Edit
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