#290 西澤保彦『解体諸因』|読書NOTE~読んだ本の感想・レビュー~

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#290 西澤保彦『解体諸因』

解体諸因
著 者:西澤保彦
出版社:講談社文庫
発行日:1997年12月15日




内容(Bookデータベースより引用):
六つの箱に分けられた男。七つの首が順繰りにすげ替えられた連続殺人。エレベーターで16秒間に解体されたOL。34個に切り刻まれた主婦。トリックのかぎりを尽くした九つのバラバラ殺人事件にニューヒーロー・匠千暁が挑む傑作短編集。新本格推理に大きな衝撃を与えた西沢ミステリー、待望の文庫化第一弾。


所感:
このところ西澤保彦にハマっているわたし。
本書は著者のデビュー作。

既刊の西澤作品をどんどん読んでいこうと
考えているのだけれど、
人気のタックシリーズだけは避けている。

だって、タックシリーズってどこか…
やるせないのだもの。

しかし本書はタックシリーズ。
もちろん、わかっていて読んだ。

なぜならば…
バラバラ死体がごろごろ登場するのだものっ!!!!

なんて書くと、規制にひっかかりそうだけれど…。
『占星術殺人事件』から始まって、
バラバラ死体と物理トリックというのは
非常に魅力的なモチーフである。
もちろん、ミステリという知的ゲームとして。

本書にはそんな素敵なモチーフをテーマとした
短篇が九篇収められている。
どの篇もバラバラ死体がごっろごろ…
ではなくて、一体ないし二体ばかり登場する。

ある時は五体をバラバラに。
またある時は三十四ものパーツに…。

どれほどの細かさに解体されているのか、
の説明描写があるので、
グロいのが苦手で想像力が逞しすぎるひとは
読まない方がいいかもしれない。
単純にモノとして読めるひとならきっと大丈夫。

それぞれの短篇はドラマ性というよりは
トリックを追求していく読み物。
サクサク読めて個人的には非常に面白かった。

これから読む人のためにひとつアドバイスがある。
実は本書に収められている短篇はバラバラのように見えて、
すべて最終章で重要な役割を果たす。

というわけで毎日一章ずつという読み方はせずに、
一気に読んだ方がいいだろう。
でないと最終章に差し掛かってから、
再読する必要に迫られるのだもの…。




『解体諸因』収録作品
・解体迅速
・解体信条
・解体昇降
・解体譲渡
・解体守護
・解体出途
・解体肖像
・解体照応 推理劇『スライド殺人事件』
・解体順路

2014年11月25日| コメント:0トラックバック:0Edit
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